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石垣島の、サトウキビ畑。そこに寄り添うように建つ、八重山上布の工房。ある雑誌の取材でその工房へおじゃまをして布を見せていただき、うっとり。ひらりと広げた途端に布はふわっと空気をはらみ、光を放ったのです。
島の植物からとった繊維が糸となり、それを島に育つ植物で染めて、織り上げる・・・。
こうして生まれる八重山上布は、とてもうつくしい。
でも、物凄く手間隙かけて作りだすものだから、気軽に手が出せる値段ではありません。
沖縄に限らず、日本全国、人の手からなる織物は、たぶん同じなのではないでしょうか。
でも、うつくしいものは、やっぱりいい。
本書の舞台は、鹿児島から台湾までの島々の連なり、琉球弧。そして、それらの島々に息づくさまざまな織物と、それをいまに息づかせている人々が登場します。それにしても、琉球弧にある布の種類の多さよ! 本書には、もくじをご覧になればお分かりのように、11種類もの織物が登場。
そしてこの本は、それぞれの布を織り成す人たちの極めて真摯な姿勢に向き合うように、とても真剣に一文字一文字をつむいでいる、そんな1冊なのです。 |