港に着くと、梅雨の季節だということを思い出した。 しとしとしっとり、かわら屋根から流れた雨が、地表に落ちて、溜まり水となる。 そんな光景を、見つめていると、すっかりこの島の時の流れの中を漂っている自分に気づく。 雨が降ったら雨が止むまでじーっと待つ。 ほかに動くものはないから、落ち着いて雨のひと時を縁側で楽しめる。
時計、そんなものはなくても日が出れば朝、日が沈めば夜だから。 強いて言うならこの島では、空が時計なんだね。