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第7回サンシンの音色

最近はサンシンの音の素朴さが大うけのようです。
それと証明するように最近は歌謡曲や若者のラップの曲にまでサンシンの音が加わるようになりました。

それは、二、三十年も前の沖縄からしたら到底想像もできないような出来事。
例えるならば、まさにゴーヤーの奇跡と同じで、耳慣れたサンシンの音はその歌と合わせて、ゴーヤーの苦さと同じようにこの島の枠からはみ出るようなことは無いと、沖縄の人たちは思えてならなかったのです。


私なんか子供のころ、ラジオから沖縄の民謡が流れてくると、それを避けるように執拗以上にツマミをひねったものです。きっと多くに子供がそうだったように、それはただの毛嫌いだったと思っています。

サンシンはオジィが奏でて歌うもので、そのうちオジィと共に蛇皮のグロテスクなサンシンも絶滅するものだと思っていたのです。
しかし、今やゴーヤーチャンプルーは日本中だれもが知る料理となり。
唄サンシンは、絶滅すると思っていたオジィと同じようにその数を増やしオバァと共に見事に日本の時代を飾る風物史となっているのです。
ということは、私のサンシンやオジィに対する過去の考え方は若気の至り以外の何物でもなく、そのことにかんしては深々と反省しているのです。

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その昔は、昼間っからサンシンなんか弾いてると、怠け者のレッテルを貼られたそうですが、そのサンシンが弾けて歌えるか歌えないかでは女の子からのモテ度に雲泥の差があったそうで、毛遊びー(モーアシビー)という夜の草原での若者の合コンでは、サンシンの上手い人がいると、その音とテクニックを盗むのにとても必死だったそうです。

そして一晩でそれを盗み、翌日には昼間から隠れて稽古をして一日で自分のものにしたという先輩の話を聞いたときにはほんとうにビックリしました。しかし、さらにビックリしたのは、「よく一日で一曲おぼえられましたねぇ」と聞くと、返ってきた返事が「昔は、あんまり今のように音が無かったからねぇ」だったのです。


音イコール情報だとすれば、今の時代は音に溢れた情報過多の世の中。
たしかに、スカスカの動物の鳴き声や、風の音のような自然の音しかしない中にサンシンの音が響けば、それは集中力を持って吸収することができたかもしれません。

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その音色は大和三味線だと調弦の「チン・トン・シャン」の音色、若者に聞けば、なぜか「ベンベンベンベン・・・」で激しい津軽三味線の音に変わるようですが、沖縄のサンシンだけは「ティンク・ティンク・ティンク・ティンク」であいも変わらずマイペースのメロディのようです。







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