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第33回韓国旅行

 去年のことだったけど、念願の韓国旅行がかなったさぁ。

 NHK朝ドラ『ちゅらさん』の出演者やスタッフで、気の合った仲間との気まま旅行のはずが、気が付けば男は俺一人。地元のガイドに連れられて殆ど食べ歩きとショッピングツアーだったけど、それでも十分新鮮だったねぇ。
 11月末で既に気温は10度以下で、寒さは南国育ちの自分には格別だったさぁ。でも元々寒さは嫌いじゃなくて、身が引き締まる感じがして好きだし、韓国だと床暖の歴史はとても古くて日本でいうとチョンマゲ時代かららしいから、その流れか建物の中は何処でも暖かくて汗をかくほどだったわけ。

 さらに、そこに迫り来るアジアの熱気という感じで、人間関係の濃さは凄いものがあったわけよ。町をあるくと、そこいら中に屋台や露天商が立ち並び、観光客と見ると積極的に迫ってくる。またこれが、どこで覚えたのか、けっこう日本語を独特に使ってくるわけよ。

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   「おいしいよ。何でも安いよ・・・食べて、食べて」と無理やり腕まで掴んで屋台に引き込もうとするからビックリさぁ。これがハングル風日本語の喋りの勢いで真顔だったりするから、慣れないと、こっちが恐怖を感じるぐらい。
  だけど、呼び込みの連中は積極的な分、また引き際も知っていたねぇ。これは、無理だとわかると、満面の笑顔で「韓国楽しんでってねぇ」とか「明日も開いてるよ」みたいなメッツセージを贈って離れていくわけ。今じゃ日本では客引きどころか、客の腕を掴もうものならそれ自体が犯罪らしいから、どこに言ってもそんな積極的なアプローチはないけど、あれを味わうとあまりの日本人のおとなしさが気に掛かるくらい。

 ところで、物価だけど、物は日本と比べてその値段に大差はないけど、とにかく食べ物は安くて美味しかったねぇ。綺麗な服を着た美人系のお姉さんでも、平気で屋台で立ち食いで物に食らい付く姿には何かそそるものがあったよ。

 本当に山ほど面白い体験をしたけど、やはり俺はお笑い系なので、一番おかしかったのは、闇商品を売っているお兄ちゃんたちの誘いの言葉だったねぇ・・・


 「お客さん良いもの見せる。ブランド品のバッグ、でも大丈夫、完璧なニセ物あるよ。完璧なニセ物」これには大笑い、それにもう一つ「お客さん見るだけでいいよ、こっち来て、幻の時計あるよ。まず見て、幻の時計がたくさんあるよ」この日本語笑えるでしょ。
  皆様高価な偽ブランド品に手を出すのはやめましょうねぇ。

                                    うちなー噺家 藤木勇人

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美ら島物語藤木勇人の『うちなー島旅見聞録』
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