港の待合所にある「イーノー」は、「泡波」が飲める貴重な店でもある。
泡波。この泡盛の存在で波照間島は有名になった。生産量が少ないこともあって幻の泡盛と呼ばれている。島内でもなかなか手に入らない生産量。これを「イーノー」ならグラスでいただけるのである。
でも、何度か泡波を飲んだことがあったボクは、その希少さより、生ビールの快感を選んだ。やっぱ生ビールっしょ!
そして、あまり期待もせず(だって港の待合所の小さな小さな店なんだもん)、「やしがにそば」を頼んだ。これは予約制。美ら島編集部のOさんが予約しておいてくれたのである。
オヤジがひとりで寡黙に作り出す。
ボクはエメラルドグリーンの海を眺めながら、ひたすら生ビールをプハーーッと飲む。
工事の人たちが横でカレーを食べている。民宿の人たちが新しいお客さんを迎えに来ている。テレビでは沖縄ローカルの番組をやっている。島の日常がここにある。時間の一歩一歩が実にゆっくりだ。そして時間があちこち道草している感じ。目的地に向かって一直線、短距離走しているような都会の時間たちに比べて、なんと素晴らしきナマケモノの時間たちであるか。