浜にたまたま遊びに来ていた東京の人も「えー、これがモズクなんですかー?」とビックリ顔だった。
そう、これがモズクだ。
実にさりげなく、そしてたくさん生えている。
水着にならなくても大丈夫。遠浅な浅瀬を選んで、ちゃぷちゃぷ海に入っていくと、くるぶし位の深さのところにこげ茶色のモヤモヤが漂っている。スーパーで売っているのとまったく同じ姿。お茶碗一杯分くらいの量がひとつ分。あ、あそこにも! お、ここにも!とはしゃいで1時間も経てば、もうビニール袋いっぱいになるほどたく
さん生えている。
そんなさりげないモズクであるが、このごろ大変な事実がわかってきた。
沖縄の長寿の理由はこのモズクの存在が大きいのではないか、という説である。
人気テレビ番組「あるある大辞典」でも取り上げられたから記憶されている方もいると思うが、昆布やワカメそしてモズクなどにある独特のヌメリは、粘質多糖類と言われるらしい。腸のお掃除をし胃潰瘍を治したりガン細胞やO-157をやっつける働きのある「フコイダン」や、血圧降下や悪玉コレストロールの排出に効果ある「アルギン酸」を多く含むらしいのだ。
で、話題の中心はこの「フコイダン」である。
フコイダン……変な名前だが覚えておいて損はない。次のブームは必ずやフコイダンと言われるくらいその特効性が注目されている。なにしろ「海からやってきた新しい抗ガン物質」と呼ばれ、ガン細胞に直接攻撃を行
うらしいのだ。他に免疫細胞活性化効果 血栓防止作用、抗アレルギー作用なども確認されているというのである。おいしいだけかと思っていたあのニュルニュル感が、実は人類を救済するかもしれない優れものだったのである!(ちょっとオーバー)
しかも! 中でも含有量がずばぬけているのがオキナワモズクだと言うではないか!
フコイダン含有量がなんと昆布の約5倍!
あんなにおいしくて、おまけにガンも退治する我らがオキナワモズク。もっといっぱい食べようではないか!
……とはいえ、いっつもモズク酢だけだとさすがに飽きるよね。
「じゃーモズク料理、いろいろアレンジして作ってみましょうか」
石垣島随一のイタリアン・ワイン・レストラン「ヴィーノ・エ・ヴァン」の大岩シニアソムリエ(普通のソムリエより偉いソムリエ)が胸を叩いた。その晩、ボクたちは採ったばかりの天然モズクで「ヴィーノ・エ・ヴァン」オリジナルイタリアン・モズク尽くしを楽しめることと相成ったのである。
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