| 石垣空港には30分程で到着。レンタカーを借り、新川にある「舟蔵の里」へ。3000坪もある敷地内には、かつての自宅を改造された綺麗な建物やテニスコート、八重山の郷土芸能が鑑賞できるという屋外ステージ、カフェ、そして青々とした芝生が広がっている。
ゆったりとした時間が流れるこのお店では、八重山ならではの素材を使ったお料理をいただける。アダンの新芽、オオタニワタリなどは沖縄本島や宮古島にもあるのに、食べるのは八重山だけだそうだ。
「いか墨こーじゅーしー」と「たかせ貝とアダンのチャンプルー」をいただく。「いか墨こーじゅーしー」はまるでイタリア料理のリゾットのよう。手がかかっていてとってもおいしい。アダンの新芽は淡白で、百合根とたけのこを合わせたような味と食感。コリコリしたたかせ貝とよく合っている。
「舟蔵の里」では、広い敷地をいかしてゴーヤーやナーベラなども育てているらしい。お話を伺った元村伝さんによると、オオタニワタリなどは市場で手に入らない時は、庭のものを使うのだそうだ。
「数十年をかけてこの雰囲気ができたんですよ。植物の生長にあわせて、建替えをしたり、この店はどんどん変わります。僕たちの様な地元に根ざした店は、時間が味方になります。料理も将来は品数を絞って、味、素材、全てにおいて深めていきたい。古くなるほど、時間がたつほど味が出て、良い店だねと言われる店にしたいと思っています」
なにかとスピードが求められる都会とは、正反対の価値観。石垣島のゆったりとした時の中で、こつこつと成長を重ねる「舟蔵の里」。これからどんなお店になっていくのだろう。次に訪れる時が楽しみだ。そして、自分の店の在り方を、まっすぐに語る元村さんの真摯な態度も印象的でした。
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