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やいま発 嵩西洋子のハーブだより 〜島の食材を使ったハーブ料理 今月のハーブレシピ

ハーブだより エッセイ
4月スイセンジナ
5月 シマグワ
6月 ツルナ
7月 リュウキュウヨモギ
8月 イタビカズラ
9月 ツボクサ
11月アセローラ

8月 イタビカズラ

イタビカズラは、夏になると濃い紫色のきれいな実を枝の節に付けます。コロッとした愛らしい実をひとつ摘み、手のひらにのせてみました。イチジク状果するイタビカズラや同じ仲間であるガジュマルやイヌビワなどは、花を身内に隠して咲かす珍しい植物です。


花といっても細かいめしべとおしべがまとまったもので、若い実を割って見ますと、その花たちが無数にひしめき合ってひとつの部屋に仲良く暮らしています。つまり丸っこい外見は、一本づつの花床部分が肥大して一つになったものです。おへそのように内側にへっこんだ多肉質の袋状態になったものは、イチジクの実にそっくりなのです。小さなガジュマルの実などは、「ゴマ入りお餅?」のよう。小さなガジュマルの実は、食べてみると種だらけであまりおいしくありません。しかしイタビカズラやイヌビワなどは果肉が大きい分、種を取りのぞくとジャムなどに利用することができます。

イタビカズラ

*イタビカズラ


(学名)
Ficus sarmentosa Roxb.var.nipponica(Franch.et Savat.)Comer
(科名)クワ科
(薬効)血圧降下、糖尿病、
腰痛など





真夏の庭を涼やかに彩るラベンダーセージ
イタビカズラの仲間で食用として知られているものは、台湾などに自生するアイギョクシ(カンテンイタビ)と呼ばれている、ペクチンを多く含んだものなどがあります。八重山で自生しているものではイタビカズラのほかに古くからガンコンと呼ばれ、民間薬に利用されているオオイタビや生垣に好まれる園芸種のヒメイタビなどがあります。

イタビカズラをご近所の庭から一枝頂いて池のふちに着け、そこから増やしたという私の親戚の家は、コンクリート住宅の赤レンガの壁一面にみごとなイタビカズラ。幹の太さは5cmほどにもなり、ちょうど今は、熟した実がかわいい鈴のように緑の壁にたくさんついています。灌水されてひんやり濡れたイタビカズラの緑の壁から、植物の優しい吐息が聞こえてきそう。
ティダ(太陽)のようなポットマリーゴールド
私はこんな光景が好きでイタビカズラの実がつく夏になると、時々その家に遊びにいきます。庭の大きなホウオウボクが、目の覚めるようなオレンジの花をたくさん咲かせていますが、その木にもイタビカズラが高く巻きついて見事な緑のハーモニーをみせてくれます。


「好きな分だけ摘んで行ったらいいよ」そんな優しい言葉につい甘えて、熟したきれいな実を今日はたくさん摘みました。
私は頂いた実をさっそく持ち帰り、中の種を取りのぞき、そして少しの水とシークヮーサーのしぼり汁、お砂糖を加えてグツグツ…。つやつやときれいな色に煮あがりました。ホッ、ホッ、まだ熱いのにひとつつまんで口に入れるとジュワーっと甘酸っぱくひろがる、イタビカズラの夏色うま煮!
今日は、イタビカズラの実を使って、夏にふさわしいお料理を紹介しましょう。
 
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