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安全への取り組み

運航部門での取り組み

●運航部門とは
航空機の操縦を担う部門で、運航乗務員(機長・副操縦士)が所属しています。日々の運航に携わる運航乗員部と、安全運航を支援する運航部、運航乗員訓練審査部の3部体制です。

組織・人員(2012年9月現在)
役員
2名 
運航乗務員(機長・副操縦士)
146名 
運航乗務員訓練生
2名 
地上職
28名 
178名 

 

●安全運航の基本
 
  • 航空機を安全に飛ばすためには、運航乗務員個々人が適切な資格を有しており、かつ十分な能力と知識を身に付けていることが必要です。 したがって、運航乗務員訓練生が副操縦士に昇格する時、副操縦士から機長に昇格する時、また既に操縦に従事している運航乗務員が新しい機種に変わる時など、各々の訓練に応じた地上訓練やシミュレーター(模擬飛行装置)を用いた訓練および実際に飛行機を使用した所定の訓練を行わなければなりません。

  • 訓練が終了すると、まず国家試験を受験し資格を取得する必要があります。資格を取得し乗務を開始した後も、毎年定期的な訓練及び技量確認審査が行われます。

  • 訓練生について見てみれば、入社後まず基礎訓練を受け、さらに乗務する航空機の訓練、審査 を終了して始めて副操縦士として発令されます。その後、副操縦士としての定期訓練、審査を毎年受けながら操縦経験を積み、機長に昇格するための諸条件が整ったところで機長昇格訓練に入ります。この訓練を終え、審査に合格すると機長として発令されます。

  • 更に、機長発令後も毎年、定期技能審査、定期路線審査、定期飛行訓練、定期地上訓練が義務付けられています。

  • また、運航乗務員は健康面においても国が定める航空身体検査に合格する必要があります。

  • 安全運航を堅持するために、運航部門では運航に係るポリシーや標準的な手順、様々な約束事を定め、それらを記載した規程類を設定しています。 また、日々の運航の経験から得られる運航乗務員からの貴重な情報や他の航空会社、航空機メーカー等から入手した安全情報、技術情報等を運航乗務員個人や組織にタイムリーにフィードバックすることにより日々の運航を常に最適な状態で行えるような体制を整えています。
●訓練・審査による安全対策

運航乗務員に対しては、資格等の取得または維持するのに必要な経験、知識および能力を付与するための訓練・審査を定期的に実施しています。

訓練:
運航乗務員に対して実施する定期的な訓練の概要は以下のとおりです。

  • 地上訓練:
    航空機の運航に必要な知識等の付与および維持向上を目的として行う訓練です。

  • シミュレーター訓練:
    航空機の運航に必要な操作技量、操縦技量の付与および維持向上を目的として行う訓練です。

  • 緊急対策訓練:
    非常事態発生時における緊急脱出および人命救助等の非常救難措置に必要な知識等の付与および維持向上を目的として行う訓練です。
上記の従来からの訓練に加え次のような訓練を行うことにより、運航乗務員のチームとしての能力の向上に努めています。

CRM(Crew Resource Management)訓練

航空機の事故率は技術の進歩を中心とした様々な努力により1960年代に大きく減少してきましたが、その後は現在までほぼ横這いとなっています。
一方、事故原因に関しては機材的側面による事故の割合が減少した反面 、人間的側面による事故の割合が増加しております。 航空業界では事故原因の70%以上で何らかのヒューマン・エラーが関与していると言われています。
そこで、JTAではヒューマン・エラーを断ち切り、航空機の安全および質の高い運航を確保するため、運航乗務員にチームとしての業務遂行能力を高める訓練「CRM訓練」を実施しております。
JTAのCRM訓練はクルー間の効果的なコミュニケーション方法やクルーの連携による問題解決、また、効果的なチーム作りや業務の適切な配分などに着目した訓練です。

審査:
運航乗務員、訓練生に対し、資格等の取得または維持するのに必要な知識および能力を有しているかどうかを判定する審査で、技能審査、路線審査等があります。

●機材の新規装備による安全対策

機材面でも、JTAでは次のような装備を行って、運航乗務員を支援する体制を整え、安全運航を支えています。

(1)Traffic Alert and Collision Avoidance System
(TCAS/空中衝突防止装置)

TCASは、衝突の危険性がある他の航空機が近くを飛行しているときに、パイロットに危険を知らせたり、回避操作を指示する装置です。 TCASを装備する航空機は他の航空機に質問電波を発し、質問電波を受けた航空機は応答電波を返します。TCASは応答電波から相手機の位置(距離と方位)と高度差を計算し、それを操縦室の表示装置に表示します。
また、相手機の進路を予測し、45秒以内に衝突の可能性が迫ると警報を発し、さらに衝突の可能性が30秒以内に迫ると回避操作を指示します。警報や回避操作は操縦室の表示装置に視覚的に表示される他、操縦室のスピーカーから音声で流れます。 JTAではB737-400型機全機にこのTCASを装備しています。

(2)Ground Proximity Warning System(GPWS/対地接近警報装置)

GPWSは、航空機が不用意に地面や海面に近づいた場合にパイロットに警報を発する装置で、在来型(GPWS)と機能強化型(Enhanced GPWS)があります。
在来型のGPWSは今から四半世紀前に開発されましたが、電波高度計を利用するもので、地面 や海面への接近率が危険な程に大きい場合や、フラップや脚が着陸形態になっていないのに異常なほどに低高度を飛行した場合に音声でパイロットに警報を発します。

GPWSは多くの国で装備が義務づけられましたが、これにより不用意に地面や海面 に衝突する航空機事故は世界的に激減しました。しかし、この装置は、航空機が避けられないほど急激に競り上がって来る斜面への衝突や、着陸進入中に滑走路の手前に衝突してしまう事故には有効でないという弱点がありました。
在来型のGPWSの弱点を補うために開発されたのが機能強化型のGPWS(Enhanced GPWS, E-GPWS)です。E-GPWSは、ほぼ全世界の地形や、空港の位置と周辺の障害物を記憶しており、GPSなどを利用して得られる正確な航空機の位置と重ね合わせて、山岳との衝突や空港近辺以外の場所での低空飛行をパイロットに警告するものです。
JTAでは737-400型機全機にこの機能強化型のGPWS(E-GPWS)を装備しております。

●その他の安全対策

DRAP(Data Review and Analysis Program)

DRAPは、飛行記録集積装置(ACMS)に記録されたデータを基に、操縦室の操作や計器の状況ならびに機体の飛行状況をパソコンの画面上にアニメーションで再現するプログラムです。パイロットがフライトの状況を、実機に近い感覚で直感的にレビューできます。 JTAでは、DRAPをパイロット自身のデータ・レビューによる自己研鑽や不具合イベント解析等に有効活用しています。

DRAP




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