中村美絵の
住めばうちなー
ワタシ的発見


『灯台下暗し』


 以前、沖縄の人と話をしていて、驚いたことは、海で泳いだことがないということを聞いたことです。
 さらに、その人が言うには、泳げない沖縄の人は、そんなに珍しいわけではなく、多いらしいです。
 目の前にあれほどきれいな海があるのに、泳がないなんて信じられないと、沖縄の外から来た人間は思ってしまいますが、毎日当たり前に見ていると、そう思わないのかもしれません。

 他にも、離島で暮らす人は、「ここには海以外何にもないさ〜」と言うことがあるけど、それはエメラルドグリーンの海を見て暮らしたことのない私からすれば、それがあるだけで十分すごい魅力のある島ですよ、となります。

 さらには、沖縄の人は県内の離島へ行ったことがないという人も多いです。
 例えば、石垣島に住んでいれば、船で離島にすぐ行けそうですが、以前お会いした人は、「沖縄本島にはたまに行くけど離島には行ったことがない」と言っていましたし、沖縄本島の人の中にも、東京など内地へは飛行機で行ったことがあっても、石垣島などには一度も行ったことがないと言う人がたくさんいらっしゃいます。

 こんなことも、私からすると、「もったいない〜」と感じます。

 そしてふと浮かんだ言葉が「灯台下暗し」。
 こんなに素敵な財産がたくさんある沖縄でも、やっぱりそれが目の前に当たり前にあると、その価値には気づきにくいんだなあということをしみじみと感じます。

 でも、これは私も同じです。沖縄で暮らし始めて自分の生まれ育った土地のことをより知ることができたような気がします。
 沖縄の生活で気づいたことは、裏を返せば自分の内地での暮らしについて気づかされたことでもあります。

 沖縄では毎日当たり前に眺められる水平線に沈む夕日を見て、子供の頃眺めていた山の間に沈む夕日を思い出し、そのどちらも美しいと感じられる今の気持ちを大切にしながら、これからも暮らしていけたらいいなあという気持ちを強くする今日この頃です。
 


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