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中村美絵の
住めばうちなー
ワタシ的発見
『もうすぐ「ムーチー」』
旧暦の12月8日は、沖縄では「ムーチー」です。
今年は新暦の1月15日がこの日にあたります。
人喰い鬼になった兄に、妹が鉄釘等の入った餅を食べさせて、その鬼を退治したという話が由来になり、退治した日が旧暦の12月8日だったそうで、それ以来、この日は厄払いの日として、無病息災を願ってムーチーを作って食べる日になっているそうです。
その由来もあって、この日のことは「ムーチー(鬼餅)」と表記されていることもあります。
このムーチーですが、旧暦の12月8日の風習のことを指すこともありますし、実際に食べる餅のこともムーチーと呼びます。
ムーチーは、もち粉と水を練ったものが基本で、白色の砂糖なしのものから、黒糖を入れた茶色いもの、紅芋の粉を混ぜてきれいな紫色のお餅など、色も味もいろいろです。その餅を長方形に形作って月桃の葉に包んで蒸すと出来上がり。ムーチーに月桃の葉の独特の香りが移り、さわやかです。
ちなみに、ムーチーはカーサムーチーと呼ばれることもありますが、これは、月桃の葉(カーサ)を使っているからそう呼ばれるそうで、結局どちらも同じものです。
沖縄では、このムーチーを家で作り、仏壇にお供えしたり、自分たちで食べるだけではなく、たくさん作って人に配ります。そのため、ムーチーの日が近づいてくると、材料のもち粉などとともに、月桃の葉がお店で売られるようになります。
ですが、月桃は沖縄ではよく植えてある植物なので、簡単に手に入るそう。ムーチーの日が終わると、青々と茂っていた月桃は、葉が刈り取られて丸裸になっているということも珍しくありません。
それと、もともとは月桃の葉を包んだムーチーを縛るために、月桃の茎等を使っていたそうですが、今では、ピンクや白、青色のビニール紐が使われることが多く、ムーチーの材料とともにビニ ール紐も一緒に売られています。
さて、このムーチーですが、月桃の葉にムーチーがしっかりくっついて、うまくはがれないことが多いです。
ということで、私は、包んでいる葉を開いて、くっついたムーチーの片方をくわえたまま手で葉からムーチーをはがすという、とても人前では見せられない食べ方をしたのですが、それを沖縄の知人に話すと、「私もそうする」と言われて一緒に笑いました。
こうしてさわやかな月桃の葉の香りのムーチーを食べて無病息災を願った後、沖縄は「ムーチービーサー」という一番寒い時期を迎えます。