初め、「ドラマの中で使う方言指導を」という依頼が来た時は断ったんです。
僕が普段話したり、芝居で使っているのは、ウチナーヤマトグチ(沖縄方言と標準語がミックスされた言葉)で、方言そのものとは違う。
沖縄方言を話し、研究されている素晴らしい先人達が沢山いらっしゃるので、その方達の方がふさわしいと思ったんです。
でも、プロデューサーの方から「ちゅらさん」は恵里(えりぃ)という、1972年の沖縄復帰の年に生まれた女の子が主人公であり、彼女は少女時代を那覇で過ごしている。いわば現代っ子の彼女や彼女を取り巻く家族や友人が話す沖縄の言葉を指導してほしい、と言われたので、それならば僕が普段使っている言葉と同じだから大丈夫です、でも、その代わり「方言指導」ではなく「沖縄ことば指導」という肩書きにして下さい、とお願いして承諾したんです。
「ちゅらさん」の中で使った沖縄言葉は、全国の視聴者の方々に理解していただけるように、標準語に近いニュアンスも加えました。だから、沖縄の人が聞いたら、「そんな言い方はしない」という言葉もあったと思います。
でも、「ウチナーグチ」の探求は、自分の芸能活動を通じてずっと試みてきたことでもありますし、全国に通用する沖縄言葉があれば、沖縄文化をより多くの人に理解してもらうきっかけになると信じていましたからその事は成功したと思います。
|