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紹介してもらったウミンチュに電話してみる。「090−、、、えっ、これ? 携帯電話???」
確か71歳のオジィだと聞いた。子供の頃から素潜りと続けているウミンチュは耳が遠い人が多い。
垂直に10メートル潜るとプラス1気圧の水圧が体中にかかる。
昔のウミンチュは30メートルくらいひょいと潜って水底で仕事をしていたと言う。
無理を続けた結果、鼓膜に負担がかかり、悪くなってしまったという話をよく聞く。
確かに、ウミンチュオジィと話すときは怒鳴るように話しても一方通行と言うことは多いのだ。
オジィで携帯を持っている人は出会ったことがない。「もしもし、大城セイイチさんの携帯ですか?」
お家の場所を聞き、訪問する。
この方が、セイイチオジィ?! どう見ても50代くらいにしか見えないが、昭和9年生まれ、71歳だと言う。
とてもオジィとは呼べない。セイイチさんと呼ぼう。
理路整然と話をなさる。「ウミンチュの撮影を続けています。」そういって過去に撮ったタコ捕りシーンの写真を見せると、
「これ、じぶんそっくりだ、、、、」そう笑って納得してくれた。
貝捕り、タコ捕りの話、私が関わってきた海の話を続けると、「いいものを見せてやる」とセイイチサンの作業場所へ案内してくれた。 |
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家から少し離れた赤瓦の古民家に足を踏み込むと、そこには、工具や漁具、様々に加工された海のものが、あちこちに置いてあった。
「これはエイのしっぽ」セイイチさんの身長より遙かに高い1本の棒は確かにエイのしっぽ。
「こんな大きかったよぅ!」そう示す時、セイイチサンはまるで子供のように笑う。

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「これはボウウル」(棒状のウル=サンゴ)。エダサンゴであろうが、1本がこんなに大きなものを私は見たことがない。
「こんなのゴロゴロしておったよぅ!」次々と珍しいものを見せてくれる。
「これは見たことあるか?」毛布のような布でできた古い上着を見せてくれた。
モーギンといって裸潜りで漁をしていた時代、舟にあがった時羽織った上着だ。
「家に置いておくと母ちゃんが捨てようとする」セイイチさんはものをとても大切にする。
何でもきちんととっておきたいのだ。今より遙かに水温が低く、子供時代は唇が寒さで真っ黒になるほど潜っていた。
「エンジンが(サバニに)ついて、(着物を)着なくなったのさぁ」エンジンに袖が絡まって危険だから、普及とともに、皆着物はつけなくなったのだ。
「折角だから着てみて!」快く応じてくれた。
その場でTシャツを脱ぐと、さらにどう見ても71には見えない体つき。
その身体でいったいどんな仕事をしてくれるのだろう。
明日、海に連れて行ってもらう約束をした私は、しっかり夕ご飯までいただいてから、期待に胸膨らませ、ホテルに帰ることにした。
(おかずは、セイイチさんが捕った魚と天然もずく) |
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