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海人紀行
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第4回 伊良部島 vol.3 「2度目のアギャー漁」

潜り長は、魚の行動修正や海底の地形、潮流など総体的に考慮し、ダイバー達の魚の追い込み方まで指示を徹底する。
長さ30〜40メートル、高さが15メートルほどの袖網を数枚、海底に設置した後、大きな袋網(長さ25メートル)を海に投下する。海底は、サンゴ礁や岩礁の割れ目など散在し、隙間無く設置しないと、魚は逃げてしまう。

網の設置が終わると、母船にダイバー達が乗り込む。潜り長が操縦する母船は袋編み設置点の潮上に移動すると、次々、ダイバー達は潜水していく。シンカが皆海に飛び込むのを確認し終えると、最後に潜り長が潜水する。
海中で円弧状に魚を追い込むのだが、その中で最も重要な場所・役割を担っている。

次々に潜水していくダイバー達。

大漁だ! 袋網は引き上げられる。
大漁だ! 袋網は引き上げられる。

私は、タイミングを見計らい、海に飛び込んだ。袖網・袋網のつなぎ目に行く予定だったが、間違えて袖網の一番はじっこへ泳ぎ着いてしまった。
後ろから、弓なりに見える白い泡。
ダイバー達は、追い込みを始めている。「袋網側から、グルクンの群れとダイバー達を捕りたい!」
袖網の外側から袋網めがけて必死で泳ぐが、一瞬で、網の内側をサッビャ(脅し棒)で魚を威嚇しながら泳ぐダイバー達に追い越されてしまった。ものすごいスピードだ! 一人でも遅れて列を乱すと、魚は逃げてしまう。
私がやっとたどり着いた頃には、袋網は引き上げ始めていた。

大漁だ!「カメラマンを載せて、こんなに大漁したのは、始めてだよ!大漁の女神様だ!」
まるで、某テレビ局の「うる○ん紀行」のお決まりの締めくくりのように、海人が言ってくれた。
うねりの中で、余裕のない私は、はにかみを返した。
池間大橋を越えて、伊良部島が見えると、ほっとした気持ちになる。
お母さんが作ってくれたまん丸のおにぎりと、さっきまで海原を泳いでいた新鮮なグルクンのさしみ。
朝ご飯とも昼食とも言えない食事をとりながら、港へ向かう。


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