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布を巡る旅 文・のなかあき子
目次
沖縄本島・豊見城 紅型(びんがた)
沖縄本島・読谷 読谷山花織
久米島・久米島紬
宮古島・宮古上布
石垣島・八重山上布
与那国島・与那国花織




宮古島・宮古上布

その長い年月、宮古上布はどんな歴史の中を歩んできたのだろうか。
つややかな濃紺の生地を見ていると、記憶のどこかにしまわれていた夜空が次々思い出された。 天の星空のような布。
デパートの売り場で初めて宮古上布を目にした時に、そんなことを感じた。
高原の大地に寝転がって見た冬の星座。学生時代に、那覇の砂浜で数えた流れ星。
日本からはるか離れた場所で眺めた、静かな星夜。
つややかな濃紺の生地を見ていると、記憶のどこかにしまわれていた夜空が次々思い出された。あの時、誰と一緒にいたんだっけ。どんな時を共有していたんだっけ。

強い雨の降る中、美ら島切符で久米島〜那覇〜宮古島へと移動。到着した宮古の空港は、想像していたよりも立派で驚いた。どこか外国のリゾート地についたような……そんな気分になる空港だった。

市内に向かうタクシーの運転手さんは陽気で、運転の最中にずっと鼻歌を唄っていた。到着した宿の前には30代くらいの男性が数人たまっていて、ニコッと笑顔を向けてくる。雨が降っていても、不思議と憂鬱な気分にならない。宮古島って、ラテンな場所なのかな。


気がつくと、雨があがっていた。まだ空には薄墨色の雲がかかっているが、かえって花の色が鮮やかに見える。こんな南国の風景も新鮮だ。
こんな南国の風景も新鮮だ。

宮古上布の歴史は約400年前にさかのぼるという。 のんびりと散歩しながら、作業現場を見学できる『宮古伝統工芸品研究センター』にたどりついた。入ろうとして、その先に神社を見つけた。フラリと立ち寄ると、そこには稲石刀自(いないしとじ)という宮古上布の開発者の記念碑が。宮古上布の歴史は約400年前にさかのぼるという。その長い年月、宮古上布はどんな歴史の中を歩んできたのだろうか。

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