
|
|
 |
夜にみんなで飲んで、ぐっすり眠れたせいか、早朝ぱっと飛び起きた。
おはよう!
自転車を借りて、旧桟橋まで日の出を見に行く。ここは、黒島港ができるまで使われていたが、今は崩れかけて風情がある。 |
|
昨日の星がまだ、またたいている。そして明けの明星、金星が。
上空だけがお椀をひっくり返したようによく見えて、下方は乱反射?で光が届かないそうだ。まだかな〜?と大阪人夫婦と、みい。雲でさえぎられて、海からのはずが空からいきなり、朝日が顔を出した。「でも、綺麗〜。」スケッチをした。
牛が金網越しにジ〜ッと遠くを見ている。
視線の先には庭の手入れをする女性。朱い花が「沖縄県の花、デイゴ」だって教えてくれた。何にもなくて暇じゃないですか?と聞かれて、「それがいいんです、なにより自然があるし。」と答える、みい。空気もいい。
牛がいる草地の囲いの中に、沖縄独特の家のようなお墓があって、上から朝日が差して、「天からの啓示」って雰囲気。涼風も寒くなり、眠くて、宿に帰ってちょっと朝寝する。
そしてまた、鼻輪とイヤリングがカラフルな牛たちをスケッチ。
牛の目はモノクロだが、視力が飛びぬけていいそうだ。闘牛の赤い布、あれはひらひらに反応してるだけ。赤色に興奮してるのは、人間の方。遠くのみいに、一瞥をよこすと、お尻を向けて行っちゃった。 |
島の黒牛は、とても痩せている。
一定の大きさになるまで、骨格だけをここで作り、買い取られて、それからたっぷり食べさせて栄養をつけて、やっと神戸牛になるのだ。島の水は海水交じりでミネラルが豊富なのでそれを飲んで、とても良質な肉になるという。
|
 |
|
与那国馬もあばら骨がみえてたなあ。
乗馬以外に、育ててどうするのか、聞かなかったなあ。
大きい通りを、どこに行くのかわからないまま、暑いのとまんぷくで眠たい顔のまま、スケッチブックを抱えてジグザグに歩き、写真を撮ったり、スケッチしたり、花の匂いをかいだりする、みい。
島のおばあに手招きされて、しゃがみこんで話す。
「絵をかいてるんだね、どれどれ。ふ〜ん。がんばってね」と励まされる。
その手には、やはり大きな鎌が握られていて、話すたびに、振り下ろされる。
「親切なギロチン」と名づける、みい。ちょっと、こわい。
|
|
東京では、カアカアうるさくゴミあさりしているカラスも、ここでは優雅。
潮の引いた浜を散歩し、断崖にとまり、うっとり物静かに、いつまでも海をながめている。帰り道でも、放牧の牛のいなくなった夕方。
みいが、沖縄県の樹デイゴの、朱色の大きな花の美しさを楽しんでいると、カラスが2羽飛んできて、仲良く花の蜜を吸った。そして、ゆったりと天辺にとまって、静かに寄り添って、風に吹かれている。なんだか可憐な感じ。
|
|
通りかかった叢から急に、孔雀がすごい勢いで飛び出し、生い茂る木の向こうに飛び去った。小浜島から渡ってきた、のら孔雀。生態系が崩れると、島民が鎌を振り上げたら、ぱあっと見事な羽根を開かれてしまい、手を出せず。そのまま、増え続けているらしい。
宿に帰ると、みいは、拾ってきた珊瑚の枝を庭に置いた。やっぱりこの島に置いて行こう。あるがままを変えないために。世界で戦争が起こり、環境問題が叫ばれているが、ここには、こんなにのんびりした、美しい平和がある。しっかり描いて、皆に見てもらおう、考えてもらおう。
|