「八重山ではイノシシを狩猟していい時期が決まっててさ。冬の3ヶ月だけなんさ。最近は冷凍できるから、カマイ料理が年中食べれるようになったんだけどね。今回は火を通して“ちゃんぷるー(炒め物のこと)”にしてみたからぁ。さ、どーぞ」と宿のご主人、上亀さんが勧めてくれる。
…が。しかし。イ、イノシシかぁ。昼間散歩している時に、おばぁ(沖縄ではおばあちゃんのことを“おばぁ”と言う。なんか、かわいらしい呼び方ですよね)のお庭で見たヤツでしょお?「ブヒブヒッ!フッンガ!フンガ!」鳴いてた、あれ、でしょう?…ハシが出ないー。しかーしっ。こんなことで「キャー、やだぁー、あたし食べれませーん(ハートマーク)」なんて、口が裂けても言いたくない(あたしはそーゆー女の子が1番苦手なタイプなのだ)。えーいっ。食べてやるぅー。
「パクッ!モグモグ、モグモグ。……え?う、美味いよ、これ!」
見事に裏切られた。想像していた味と、全然違うんだもの。醤油とみりんでしっかり味つけしてあるためか、ぜんぜんクセが無い。ほどよく柔らかく、ひと口食べるともうひと口、またひと口と、思わずパクパクと食べてしまう。