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  南国の目覚めは最高

私は、極度の寝ぼすけである。1日何時間でも、どこでも眠れる。これは、大学時代に遠距離通学で鍛えられた私の特技だ。往復6時間、毎日アホみたいに電車に乗った。遊ぶ時間を捻出するには、この通学時間を睡眠時間にあてるしかなく、かくして私はどこでも寝れるたくましさを身に付けた。

しかし、あの頃は“特技”だった眠りの深さも、今となっては“病気”である。金曜ロードショーを観ながらウトウトとして、目覚めたら、キャー、日曜洋画劇場が終わろうとしている――なんてことが、私にはザラにある。

そんなグータラな私が、自分から目を覚ました。目覚ましをかけないで自ら起きたのなんて、何年ぶりかの快挙だ。カーテンの隙間から差し込む朝日が眩しい。西表島の、朝。ああ、南国の朝はなんてすがすがしいんだろう。遠くで小鳥が鳴いている…。

朝食を食べに食堂へ行く前に、おかみさんの庭の水撒きなんか手伝っちゃったりして、もー私は、機嫌がいちじるしく麗しい。食堂では、今回の旅をプランニングしてくれている高木さんがさんぴん茶を飲んでいた。

「おっはようございまーす」「うっ……や、安田さん、もっと、小さい声でお願いします」

高木さんは、2日酔いだった。無理もない。私たちは昨夜の「カマイ(リュウキュウイノシシ)&ワインディナー」で赤ワインをたらふく飲み、そのまま三線片手に大声で歌い、踊り、笑い、「やっぱ泡盛ですよねぇ〜」とか言って飲み続け、「締めはオリオンビールでしょお〜」という訳のわからん順序で飲み続けたので、お腹の中はちゃんぽん状態だった。

お酒に弱い私の目覚めがいいのは、三線を弾くのに夢中になって、あまり飲んでいないからだった。一緒になって同じ量飲んでたら、今頃死んでいる。沖縄の人たちは、みんな酒に強いのだ。

すると、今回の旅のもう1人のプランナー、小浜さんが玄関から入ってきた。うーむ、朝からなんて爽やかな人なんだ。小浜さんは早起きして、すでに朝の散歩をしてきたという。
「おはようございます。今日は海。海に行きましょう。しげた丸さんの“おもしろ1日ツアーコース”に参加してみましょうか?シュノーケリングを楽しみながら、西表の海の見所を案内してくれるそうですよ」
 
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