美ら島物語
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西表の朝、早起きは3000000000文の得

さらに歩いていくと、景色が開け、牛がいっせいにこっちを見た。おおーっ、牛と白鷺が一緒に遊んでいる。これもまた珍しい光景だ。この景色だけ、アフリカから切り取ってきたみたい。
ふと何かに見られている気配がして、上を見上げた。すると電線に鷲がとまっているぢゃあないかっ!? うそーっ、カンムリワシだ!石垣島と西表島でしか見られない天然記念物のカンムリワシが、こんな身近に見られちゃってイイの!? うわー。

電柱の真下まで近づいても、逃げようとしない。すごいよ、野生の鷲だよ。獲物を狙っている顔はりりしく、貫禄たっぷり。頭に持っている冠のような羽が、その名の由縁らしい。さすが、イリオモテヤマネコと並んで食物連鎖の最高位に位置する王者なのだ。
カンムリワシは田んぼを荒らすネズミやハブなどを食べてくれるので、西表の人々から“ありがたい苗代の見張り番”として大切にされているそうだ。
そして、海に出た。


のどかな、やさしい海が、目の前に広がる。砂浜に腰を下ろしてみる。海の向こうに見える「まるまぼんさん」と呼ばれる小島が、ぽっかりと浮いていて可愛らしい。フフ、なんだか“ヒョッコリひょうたん島”みたい。見ていると、のんびりとした気持ちになってくる。すると、その島から潮風にのって、歌が聴こえてきた。 そうか、カマイ&赤ワインディナーの時、平良彰健さんが、民謡「まるまぼんさん」を三線片手に歌ってくれたっけ。

ヨーホー まるまぼんさん ゆにゃゆにゃ見りば
風ぬ根ゆ知ち いちゅるシルサヤ
エンヤラヤンザー サーエイエイエイヤー
ハリバサヌシ ヒヤマッタヌ タムヌジュ


意訳:まるまぼんさんを夕方の度に見ると風の吹く方向を知っていて 木にとまっている白鷺よ

  早起きは三文の得」っていうけど、お金に代えられない、もっとキレイなものを、今、身体いっぱいにもらっているような気がする。早起きすると、1日をこんなに豊かに始められるんだなぁ。今日という日を長く感じることができて、すっごく充実した気分になる。東京では、自然に目が覚めることなんてなかった。朝の光を浴びて空気がこんなにキラキラしていることも、朝のこのにおいも、忘れていた気がする。
 
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