ホテルに帰ると待っていたのは、西表最後の晩ゴハン。上亀さんの粋なはからいで、ノコギリガザミ(マングローブに棲息するカニ)の丸茹でが! うわー、やった!! 爪、でかっ! 赤っ!! ガザミは、夜の内に糸と仕掛けを垂らしておくと、朝には釣れているらしい。私もガザミ取りたいなぁ。でも、今日はとりあえずカニフォークで身を、よっこらしょ、と。いただきまーす!
…あっさりしてる! うん! 身が引き締まっていて、カニよりずっとサッパリ。この塩気は、いかにもさっきまでマングローブあたりにいましたって感じだ。みずみずしい。ノコギリガザミ、いける! シアワセやぁ〜。うほほ〜い。
ツアー・プランには入っていないのだけれど、このあと『西表アイランドホテル』主催の「ホタルツアー」に参加させてもらった。石垣やお家の立派な新盛家住宅、節祭の行われる前泊浜で御獄(うがん)や白鷺の野鳥がたくさん生息している「まるまぼんさん」をのんびり眺めたあと、山に登ってホタルが輝き出すのを待った。
闇が深くなったころ、光がひとつ、ふわふわしているのを見つけた。てん・てん・てん…と小さな黄緑色の光が瞬いている。八重山のホタルは、点滅する。しかも、とてもやわらかな光で。西表の森に生きているヤエヤマボタル。彼らは、きっと神さまのお使いだ。あっという間にそこらじゅう一帯が、瞬く光でいっぱいになった。あぁ、そうか。西表の森は、こんな風に星を降らすことだってできるんだ…。うっとりと立ち尽くしていると、私もこの夜に溶けていく…。
神様、ありがとう。西表島最後の夜。私は、最高の時間をもらったよ。 |