あっという間に上原港を出る時間になった。半分くらい旅の疲れで、あとの半分は、せつない。見送るのと旅立つのとでは、いったいどっちが切ないんだろう? きっと、送られるほうがキューンとするよね。私、西表島の事ををまだまだ知りつくしてはいない。でも、体にパワーが満ちているのがわかる。
カンピレーの滝、網取の海、祖納の家々、ヒカゲヘゴの森、カマドマのクバデサ…西表にいる色んな神さまから、力を分けてもらえたんだね。やっぱり、ここは神さまの島。住んでいる人たちもみんな、神さまの宝物だ。
石垣行きの船が波の向こうから近づいてきた。この海や風に抱かれるのが、本当に好きだ。だってとても居心地がいい。…いつか、帰らなくてもいい日がやって来ますように…。
船に乗ると、すぐに眠気がおそってきた。胸に手をやると、カンピレーの滝の音が聞こえてくる。目を閉じると、ヤエヤマボタルのふわふわした光を思い出せる。これからもきっと私の中に生き続けるはずだ。うるちむの島の宝物が。
石垣空港からJTA086便が離陸する。機内から島々を見おろすと、もう、そこに帰りたくなっている。ありがとう。絶対またこの海に、この島に帰ってくるからね!
それに、このリポートが『美ら島物語』に登場する7月には、伊丹空港から石垣空港への直行便が就航するんだった! 伊丹空港なら、私の住む町からも近い。7月17日に直行便が就航したら、ますます島が近くなるってわけだ。よーし。私はカマドマみたいには待たないよ。耐えるなんて、私はイヤ。会いたくて仕方なかったら、すぐにJTAで飛んできてやる! だって私は島が好きだから。八重山はかけがえのない場所だから。
私は、西表島に恋している。島のすべてが、本当に好き! 神さま、どうか待ってて。いつか、私があなたの宝物になる日まで。 |