美ら島物語
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「長い間、付き合ってきたんだけど、・・・」

いきなりどうしたの?
え? ちょっと待って。その言葉の次は・・・
どうしよう、心の準備なんて出来てないじゃない。

季節はずれのコンドイビーチ。
まんまるの夕陽がスローモーションで落ちていき、
残る赤が闇の黒に溶け込んでいくと、空が賑やかになる。
目を凝らせば凝らすほど、星たちの数が増えて、プラネタリウムよりたくさん、
どれが星座なのか分からない。
何かもやっとした、雲? あ、あれが天の川! 
寄せる波の微かな曲。時々、遠くから「オーイ」って聞こえる水牛の声がアクセント。
頭を預ける彼の肩が緊張し、伝わる鼓動が大きくなってきたみたい、と思ったら・・・


彼の言葉。マジな目をして。聞きたくない、次の言葉。
そうよね、そろそろ・・・かもしれない。仕方ないじゃない・・・。

彼のマンションを出て、道を渡ろうとした時、え? !!!

気が付いたら病院のベッドの上にミイラのように包帯に巻かれていた。
大好きな彼に抱かれてフワフワしていたから? その日に限って送ってもらわなかった。
全然考えもしなかった人生が始まってしまった。
一ヶ月の寝たきり。包帯取れたら半年間のリハビリ。
それから、ほとんど家から出なかった、出られなかった。車が怖いんじゃなく、
誰かに話しかけられたらどうしよう、可哀想に、なんて顔されたら最悪! 自分に自信がなくて。

 

(2005.12.20掲載)




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