美ら島物語
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南の島の星まつり -a story of my boyhood- 2003
U.南の島の星物語 -星まつりの日-
8月2日(土)、星まつり当日、僕は朝からそわそわしていた。
会場へ行けば、やいまさんに会えかもしれない。会えると思う。
そんな期待に胸を膨らませながら。

会場内の短冊 星まつりの会場は石垣港の反対側、サザンゲートブリッジをまたいだ海浜公園だ。
午後5時、徒歩で会場に向かう。石垣島の日の入りは遅いから、空はまだまだ昼の陽射しだ。
受付でパンフレットとうちわ、そして星空のポスターをもらった。会場内では、天の川や南十字星の写真がパネルで展示され、今夜出会うであろう星空への期待が膨らむ。南側の海岸沿いでは望遠鏡も設置されていく。親子やカップルで短冊に願い事を書いて、笹の葉に括り付けている。素朴だけどほんわかな雰囲気だ。うん、たしかにこの島で星のまつりが始まるぞ。


日が傾くと、ちょっぴり涼しい風が会場を吹き抜けていく。心地よい海風に押されて、僕は会場内を漂いはじめ、カメラを持った男性を探していた。見つけると近寄って確かめることを繰り返しているうちに、ふと気づいた。
あのころ、きっとやいまさんは50歳前後だったと思う。父の年齢からしても、きっとそうだ。ということは今は70近いか過ぎていることになる。
さらに僕はあのころ中学2年生だった。
もしここでいきなり再会してもお互いにわからないかもしれない。少し、不安になった。


19時半過ぎ、日が西の海へ沈むとあたりは一気に夜へと走り出す。
ステージでは、オリコンチャート上位に入っているミュージシャンのライブも行われ、テレビ局も取材に来ている。星を唄ったバラードが会場に響き渡り、夜風とともに吹き抜けていく。素敵な夜になりそうだ。
ライブが終わり、いよいよ午後8時を迎える。
会場でのカウントダウンはなぜか間に合わなかったけれど、午後8時ちょうど、消防署のサイレンを合図にライトダウンは始まった。
Skoop On Somebody

街の明かりが少しずつ消えていく。鳥肌が立った。島の人々がまつりを創り出している。素敵だ。会場の街灯も消され、あたりは真っ暗となった。


少し経つと目が暗闇に慣れてくる。空を見上げた。うわっ、空は星でいっぱいだ。
会場から歓声と拍手が沸きあがる。これは、きっとはじめての感動だ。目が潤んだけど誰にも見られなくてよかった。


少し経つと、ステージでは星空教室が始まった。
設置されたスクリーンには会場内の望遠鏡が捉えた月が映し出され、幻想的なクレーターがスクリーンいっぱいに広がった。すごい、こんな大きな月の映像なんか滅多に見れないな。
星の写ったスクリーン

そのあとは、高感度カメラで撮った天の川の写真や、昔、石垣島で使われていた星座表などがスクリーンに映し出されていく。八重山星の会の人々が解説してくれた。星のロマンを伝えるために、ボランティアでイベントを支えてくれているのだ。感謝。感謝。
映し出される星の解説を聞いていたら、やいまさんと話した一言一言が思い出される。
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(2003.08.28掲載)




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