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気分はタイタニック?

美香カクテルを飲む だんだん、空が焼けてきている。

すると下地さんが
「今日は特別に、SOUL BAR MARVINのバーテンに同乗してもらいました。彼の作るカクテルは、宮古で人気があるんですよ」

バーテンさんは、下地(しもじって、宮古に多い名字らしい)誠さんといって、夜のにおいがする、とても不健康そうな人だった。
「こんな陽が出てる時間に起きたの、久しぶりなんで…。カクテル、なにかリクエストありますか?」
「…じゃあ、“夕陽色のカクテル”、下さい」
「――ブッ。安田さん、なりきってますね。まかせてください」

シャカ、シャカ、シャカ。シェイカーの音が、海に響き渡る。出てきたのは“パッソア・オレンジ”という、トロピカルな色のカクテル。
「乾杯ー!」
も〜、言うことなし。
船の上でカクテルなんて、なんてオシャレなのかしら。…とゴージャスな気分にひたるのもつかの間、みんな、飲む飲む。やっぱり、宮古の人は“おとーり(宮古島独特のスピーチ付きイッキ&まわし飲み会のこと)”で鍛えているだけあって、飲む量が違う。バーテンの下地さんなんて、作りながら自分が1番飲んでいた。

「いやー、自分は酒が好きで、だからバーテンやってるんですよね。宮古はいいですよ、酒が美味いし、安いし。俺、宮古の出身なんですけど、最近まで、島を出てよそでシェイカー振ってたんです」
「どうして宮古に帰ってきたんですか?」
「んー、やっぱり、ゆったりしてるからかなぁ、時間も人も。1ヶ月いると、ハマって帰れなくなりますよ、宮古は
夕日 するとホテルマンのほうの下地さんが
「僕も宮古の出身なんですけど、ずっと内地(本州のこと)で働いてました。去年帰ってきたばかりで。宮古はイイですよ。旅行で来て、そのまま住みついちゃう若い人、多いんです」
年齢をきくと、2人ともまだ20代だという。

んー、なんか、イイなぁ。1度島を出た若い人が帰ってきて、やりたいことをやって、思い思いに生きている。

そんな話をしているうちに、空が真っ赤に焼けてきた。
――キレイ。私は旅に出たら、欠かさないのが“夕陽鑑賞”だ。ただボーッと夕陽を眺めているだけで、イイ。幸せ。空も山も海も、人もすべて朱紅に染まって、みんなおんなじだぁ…と想う。あの真っ赤な夕焼けの落ちている場所に、本当に行けたらいいのにな。
「さわりたい。あの夕陽に、少しでも触れたらイイのにな〜」。

その言葉を聞いて、小浜さんが船の先端に私を立たせた。

「撮りますよー。はいっ」

――その後東京に戻ると、
こんな写真が送られてきた。
続きは来月。お楽しみに!!
つかまえた!
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