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しょんぼりした私に気を使ってくれたのか、寺家さんがコーヒーを入れてくれた。
「んー、じゃあ、無人ビーチまで行くのはムリだけど、目の前の海で簡単にシーカヤック体験しましょうか?」
「え? 本当? うわーいっ!」
ということで、ライフジャケットを着け、砂浜へ。
「オールは肩幅より少し広めに持って、8の字を書くように。そうそう、いいですよ」 |

丁寧に漕ぎ方を指導してもらい、いざ海へ。
し、しかーしっ! さすがに波が荒い。西表でもカヌーで河下りに挑戦したが、その時とは全く違う。波があるから揺れるし、気を抜くと思わぬ方向に流されてしまう。
「よ、よーし、大熊ちゃん、2人の息を合わせるのよっ。
せーの、右、左、右、左、左、右、あれ?」
「ちょ、ちょっと〜! 美香ちゃん、頼むよぉ〜?」
やはり、2人の息が合わないと、全然前に進まない。
えい、えいっ。いつの間にか、本気になっている自分がいる。 |
岩の間を通り抜けながら進んでゆくのだが、
波に揺られ、舵取りも思うようにいかない。
「わ、うわ、ウソ!? キ、キャ―――ッ!!!」
“ガツッ!”
なんと、岩に見事、激突。…眼から、星。あ――れ――ぇ。
「大丈夫ですか?」と、寺家さんがすぐに来てくれる。
「…見られちゃいました? 激突の瞬間」
「ええ、バッチリ。フフ」
浜からは、写真を撮っている小浜さんの笑い声も聴こえる。
あ〜あ、カッコ悪い。
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