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東江裕吉さんインタビュー
近頃、沖縄の伝統芸能の世界では若者達の活躍がめざましい。東江裕吉さん、28歳。幼い頃から舞台に立ち、『執心鐘入』の中城若松や宿の女など組踊の大役を次々演じてきた東江さんに、伝統を担ってゆく事に対する想いをうかがいました。
◆東江さんプロフィール
東江裕吉(あがりえ ゆうきち) 昭和50年5月31日生まれ。宜野湾市出身。幼少の頃から琉球舞踊の手ほどきを受ける。沖縄県立芸術大学卒。これからの活躍が期待される若手舞踊家の一人。 |
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この道に入ったきっかけを教えてください。
「母親が昔から舞踊(琉舞)をやっていたのですが、体調を崩してしまい、自分が続けられない分、子供に続けさせたいと思ったそうです。兄弟は4名いるのですが、末っ子だったので、物心つく前から母について稽古場に通っていました。当時は子供ですから、特に意識はせず、他の子達と遊びながら踊りを習っていて、そのまま今に至ります」
これまで、どんな役に就いて来られたのですか?
「『執心鐘入』の若衆の若松と宿の女、小僧も演じました。玉城朝薫の五番はすべて演じています」
大城(学)先生から、最近、組踊には若いファンがついていると聞きましたが。
「そうですね。最近はファンクラブなども出来て、皆さん応援して下さっています。組踊にかぎらず、舞踊の舞台にも足を運んで、贔屓にして頂いています」
やはり、若い方からの支持を受けるというのは、嬉しい事ですか?
「そうですね。芸大(沖縄県立芸術大学)の男子学生だけで創る舞台には、若いお客様が沢山集まります。身内や舞踊関係者以外に足を運んでもらうというのが、自分達の目的でもありますので、もっと目を向けてもらえる様に色々工夫をしています」 |
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どんな工夫をされているのですか?
「踊りそのものを変える事は中々出来ないんですね。だから、お芝居的な要素を入れたり、踊りの構成、なるべくテンポのある曲を使ったりとか、飽きさせない見せ方を心がけています」
今の時代、テレビの力ってとても強いですよね? 面白い番組は沢山あるし、また、沖縄は音楽の勢いも凄いし、ダンスの上手な子も沢山いる。若い子達が面白いと感じるものは沢山あるわけですが、その中で自分の芸を見せていく、という事をどの様にとらえていらっしゃいますか?
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「ライバル意識とか、そこまではいかないですけど、組踊や舞踊を歌舞伎の様なレベルまで持っていければ、とはいつも思っています。やっぱり、組踊や琉舞、琉歌には、琉球という国が持っていた美しさ、素晴らしさが色濃く残っていますから、それを見て、今の沖縄しか知らない方にも、かつて沖縄にはこんなに素晴らしい文化があったんだ、という事を知って頂きたいと思っています。あとは、組踊はもともと男性の芸能なので、男性が演じる女性の仕草、その美しさを是非見て頂きたいですね」 |
初めて「組踊」を鑑賞する方にお奨めの作品を教えて下さい。
「まずは『執心鐘入』を初めとした、朝薫五番ですね。組踊の代表的な作品なので、是非、ご覧になって組踊の世界に触れて下さい」
これからの目標や夢を教えて下さい。
「『国立劇場おきなわ』も開館する事ですし、組踊を歌舞伎や能に並ぶ芸能に発展させていきたいです。その為には、自分達の技術を高めていくのはももちろんですが、人間的にも成長していきたいと思っています。やはり、年を重ねる事でしか表せない円熟味というものがありますから…。そして、そうですね、もっともっと、若い人達にこの世界に入ってきて欲しいので、芸の継承や後輩の育成に力を入れていきたいです」
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| どうもありがとうございました。 |
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