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国指定重要無形文化財 組踊への誘い −琉球芸能の古から未来−

組踊 −その誕生・派生・未来−
作品鑑賞 −朝薫五番から−

・平田大一さん
 (演出、脚本)


・松永太郎さん
 (音楽監督)


・比屋根秀斗くん
 (高2・阿麻和利役)


・知念みなみさん
 (高3・ダンス)


・安里綾乃さん
 (OG・演出)

「組踊 肝高の阿麻和利」の挑戦

●比屋根秀斗くん(ひやねひでと/高2・阿麻和利役)

阿麻和利役の比屋根秀斗くん
アマワリくんは格好いい。アマワリくん、とは比屋根くんに密かにつけたあだ名。阿麻和利に会った事はもちろんないけれど、舞台の上の彼は阿麻和利以外の何者でもないので、親しみと敬意をこめて、そう呼んでいる。相手の目をまっすぐに見据えて、言葉を選びながら受け答えする彼。真っ当にして誠実。彼の様な若者がいるのなら、沖縄の、いや日本の未来は明るい!と、阿麻和利サマも喜んでいるに違いない。


『肝高の阿麻和利』はもう一人の自分


『肝高の阿麻和利(以下『阿麻和利』)』に関わる前と後では、自分の中で変わった事はありますか?


今、自分が何をすべきかがわかる。 「そうですね。周囲の事がよく見えるようになったんじゃないかと思います。それまでは、自分の事しか見えなかったけれど、演技っていうのは、相手に合わせて乗せていくっていうか。人の演技を見る時は、その人を観察するじゃないですか? そうすると、自然と周りの人達の事が見えるようになって、今、自分が何をすべきかがわかる。そういうのが勉強になりました」


『阿麻和利』の舞台を通じて、一番、伝えたい事って何ですか?


「そうですね…。いっぱいあるんだけどな(微笑)。まずは、『阿麻和利』が死んだ理由。歴史の上では悪役じゃないですか? でも、そうじゃないって事を皆に知ってもらいたい。自分達の地元の英雄がこんなに凄かったんだよっていう事を、皆に知って欲しいっていうのもあるし、自分達はこんな小さな勝連っていう町で、こんなに頑張ってるんだーっていうのも認めてほしいし。それに、自分達はこんな普通の中高生なんだから、誰でもやる気になれば何でもできるんだ、っていう事を知ってほしいです」 そうじゃないって事を皆に知ってもらいたい。


阿麻和利ってどんな人だったと思う?


「俺の中では、まず、いつも優しくて、強くて、皆の事が見渡せて、人のためだったら、自分の事を投げ捨てて何でもしてあげるっていうか。あと、凄い精神力が強くて、どんな辛い事でも耐えられる精神力の持ち主だと思うんですね。もう基本的に何でもできる。楽器だとか武術だとかそういうのも全部できて、頭もいい。そのくせ、野生っぽいっていうか、悪く言ったら下品っていうか。そういうのも少しある、面白い人だと思います」


憧れはありますか?


「そうですね。やっぱり、憧れを基に演技しているんで、私生活にも出てきますね。テストなんかで勉強したくなくても、もし、これが阿麻和利だとしたら…?ってそういうのはありますね」


『肝高の阿麻和利』という舞台は、一言で言うと、比屋根君にとって何ですか?


「一言で言うと…、待って下さいよ、何なんだろう…(しばし熟考)、もう一人の自分(キッパリ)」


そうなんだ…。


もう一人の自分になれる場所。 「もっと言うと、もう一人の自分になれる場所。そういう別の自分が唯一生きていける場所、ですかね。すごく快感っていうか、刺激になります。だから、(芝居は)高校を卒業しても、ずっと続けていきたいと思っています」


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