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国指定重要無形文化財 組踊への誘い −琉球芸能の古から未来−

組踊 −その誕生・派生・未来−
作品鑑賞 −朝薫五番から−

・平田大一さん
 (演出、脚本)


・松永太郎さん
 (音楽監督)


・比屋根秀斗くん
 (高2・阿麻和利役)


・知念みなみさん
 (高3・ダンス)


・安里綾乃さん
 (OG・演出)

「組踊 肝高の阿麻和利」の挑戦


●安里綾乃さん
(あさとあやの/OG・演出)

百渡踏揚役の安里綾乃さん
綾乃さんの百渡踏揚(ももとふみあがり、阿麻和利夫人)は絶品だった。ゆったりとした佇まいに、桃色の薄衣がよく映えて、絶世の美女と謳われた踏揚の風格十分。女の私でさえ見とれてしまう程だった。安里綾乃さん19歳。高校卒業までの4年間を、役者として『阿麻和利』に関わった彼女が、今は舞台を支える側に回っている。『阿麻和利』での経験は、彼女に、一体どんな心境の変化をもたらしたのだろうか。


必要としてくれる人がいるから、繋がる思い


役者から今は裏方として『阿麻和利』に携わっているそうですが、どういう心境の変化があったのですか?


「ああ、自分の将来はいつまでもこういう場にいたいっていう事だ」 「中学校の頃から高校卒業まで、4年くらい『阿麻和利』をやってきて、自分の進路を考えた時に、「ああ、自分の将来はいつまでもこういう場にいたいっていう事だ」って思ったんです。初めは、『阿麻和利』の様な活動は社会教育に当たるから、大学や公務員試験を目指していたんですが、もどかしくなっちゃって、それよりはもう、素の自分でこの世界に体当たりして、自分の位置を築くくらいの勢いでやっていきたい!って思って、専門学校に通いながら、裏方として参加しています。
裏方として大人のスタッフと関わることで、一公演成し遂げるのにこんなに沢山の苦労があったんだ、とか、自分達が演じている時、裏はこんなだったんだっていう発見があって、だんだん世界が広がっていく様に感じています。今は、そうですね…、一つの公演を皆に迷惑かけないように終えるっていう事ができるようになりたいなぁって思っています。
だんだん世界が広がっていく様に感じています。今
やっぱり辛い事はあるし、知る事は良い事も悪い事もあるんですけど、でも、それ以上に舞台が成功したら嬉しいですし、子供達の笑っている顔を見ると元気になれるんで、作る側の大人になりたいって思ったんです」


綾乃さんにとって、『阿麻和利』って一言で言うと何?


「分身です。なんて(笑)」


すごい! 自分っていう事?


ここで学んだ事は大きいと思うし、そう思う一人だし。 「自分です。本当に。だから、放っておけないっていうのもあるし、一緒に上に行きたいっていうのもあります。上手い・下手のレベルで言ったら、この舞台はまだ全然だけれど、中1からここに来て、勝連の事を知る、地域の他の子供達と稽古で顔を合わせて友達になって、それぞれ道は離れるけど、ここで学んだ事は大きいと思うし、そう思う一人だし。何回リセットしてもいいと思うんです。
『阿麻和利』を経験した事が宝物になればいいなって思う。今はまだ学生だし、お金はかかるかもしれないんですけど、裏方としてこの舞台を見送っていきたい、ずっと子供達を見ていきたいと思っています」


『阿麻和利』を通して自分の道が見えちゃったんだね。


「そうなんです。見えちゃったんです。だから、辞められないんです」


そっか、そっか。


「必要としてくれる人もいるから、それに応えたいなっていう気持ちで繋がっているから。だから、ここに居られる事はすごく幸せです。ハイ」


※舞台写真は関東公演時のもの。百渡踏揚役は長谷川優美さんです。
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