|
|
 |
朝薫五番の中で、今でも人気の高い演目の一つ。いわゆる「道成寺物(どうじょうじもの)」の作品である。
美少年の誉れ高い中城若松(なかぐすくわかまつ)が王府にご奉公に行く途中、日が暮れ道に迷う。偶然見つけた村はずれの一軒家に一夜の宿を乞うと、女が一人で留守を守っていた。当然、女は親が留守だと言って一旦は申し出を断るが、男が若松だと名乗ると、態度が一変。女は若松に恋慕していたため、快く許諾する。積極的になった女は、寝付いた若松を起こし、語り明かしましょうと誘う。だが、若松は「自分は王府へご奉公に行く身。恋などにうつつを抜かしている暇はない」と言って応じない。 |
| そればかりか、「自分から誘うとは何事。女としての恥を知れ」と罵倒し、女の自尊心を傷つけてしまう。身の危険を感じた若松は、夜が明けぬうちに宿を抜け出す。傷ついた女は「一緒に死のう」と言いながら、一心不乱に若松を追う。恐れをなした若松は末吉の寺に駆け込み、座主に救いを求める。同情した座主は若松を鐘の中に隠し、小僧たちに寺内は女人禁制であることを言い付け、鐘の見張りを命じる。女も寺にたどりつくが、若松を捜し出すことができず、終には執念のあまり鬼女に変身してしまう。座主と小僧たちは、経文を唱え、法力によって鬼女を説き伏せ、退散させて物語は幕を閉じる。 |

 |
|
| 登場人物 |
中城若松 宿の女 座主 小僧1、小僧2、小僧3、鬼女 |
|
| 物語のはじまり |
宿の女が中城若松に求愛する。 |
|
| 物語の結末 |
宿の女の恋が成就せず、女は鬼女と化す。鬼女は座主と小僧たちの経文で説き伏せられ、退散する。
|
|
 |
ここが見所! |
|
(1)若松に恋慕していた女が、若松に言い寄る。その時の二人の掛け合い。
(2)若松との出会いから寺における小僧たちとのからみ、そして鬼に変身するまでの女の心の動き。 |
|
  |
|