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黒島の旅
ハーリー
ハーリー

まさに、絶好のお祭り日和。ここは宮里海岸。まぶしい陽射しに、さわやかな風が吹いている。今日は黒島豊年祭!今年の収穫を祝い、来年の豊作を神様に祈願するお祭りだ。ライトブルーと黄色の着物の島のお兄さんたちが、パーレー(黒い木の船:ハーリー)の前に並んでいる。いよいよ名物、「ウーニ・パーレー競争」がはじまる。

その昔の琉球王朝時代は、持っている畑の面積を競っていたのが、パーレー競争をした年に、なんと大豊作になったらしい。それ以来黒島では、「豊年満作は海の向こうからやってくる」と強く語り伝えられ、毎年この競争でお祭りをするようになったらしい。

頭に赤いバンダナを巻き、白い着物にふんどし、島草履。二つの村からそれぞれ選ばれた、船頭の「ウーニ」の若者は、村の長老から盃を受けている。そうか、島の人もおしりは白いんや…、初めて知った。(当たり前か。)

「さぁお前たち、行くのだ!」というような、長老の訓示が島言葉で行われる。村と村が、いよいよ戦うのだ。ウーニたちはスッと立ち上がり、中指をつないで歩いていく。海岸がしんと静まり返る。いつスタートするんだろう、と思ったとき、いきなり二手に「ぱっ」、とわかれて二人がダッシュした!白い砂が飛び散り、はしっと舟に飛び乗ると、それぞれのパーレーが海へ出ていく。

「ワー、ガンバレーッ。」村のお母ちゃんたちが、浜でうちわや太鼓を手にさけぶ。スイ、スイっと2艘のパーレーがグリーンの波を乗越えていく。速い、あっという間に、2艘が小さくなった。長い船の櫂がつまようじみたいに見える。
沖で折り返し、ずいずいと浜へ戻ると、東筋村のウーニが舟からばしゃぁっ、と飛び降りる。すぐに仲本村ハーリーも戻ってきた。びしょ濡れだ。ふたりが波打ち際から走り出そうとして、わぁっ?!なんと、東筋村のウーニが足を滑らせた。仲本村のウーニはダァーーッと砂の上を力走し、仲本村の勝利―――!!わぁー。ウーニが村のお母ちゃん達に取り囲まれた。

かっこいいいい〜。

まさに海のヒーロー。真剣な眼差しに、私はただ、ボーっと見ているしかなかった。そして、カメラのシャッターすら、切れなかった!こんなに、緊張感あふれるお祭りだったなんて。私がよく出かけているものとは、全然違う。これぞ、島で生きるための、島の祭り。本来の祭の姿!目からウロコや…。

チャン、チャン、と三線と唄が浜に響き渡る。おごそかだ。旗のまわりを囲むように、中心を女の人が踊り、歩く。明るい水色と黄色は、まるで魚が舞っているみたい。やがて曲が変わってテンポアップし、中心に向かってみんなが踊りあがり、クライマックスになった。


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