
那覇へ行く久米島の貢物船荒天にあい遭難した男と女と犬が流れ流れ,この無人島にたどり着いた。ある夜,犬にかみ殺され男の姿が消え,女はイヌガンで犬と暮らすようになった。
また,小浜島の漁師が荒天にあい遭難し,この島にたどり着た。女は「獰犬にかみ殺されぬ うちに逃げるよう」忠告したが,女の美貌に惹かれ,漁師は犬を殺し秘密の場所へ埋めてしまう。それから女と夫婦になって五男二女をもうけ幸せに暮らした。
しかし,男は妻子のいる小浜島へ帰ってしまい,しばらくして戻ってきた。男が昔,犬を殺して,イタ(東南方の扁平の黒石)に犬を埋めたと女に話したら,まもなく女は犬の骨を抱いて絶命していた。