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与那国は、南北5km、東西10km、周囲27.5kmの島である。琉球列島の他の島と明らかに違うのは、切り立った崖とその下に折り重なる巨石によって作られた海岸線だ。
島の南側、比川の浜のDrコトー診療所を遠くから眺めた後、立神岩展望台へやって来た。台座に見える平たい岩から15mほどの高さに屹立した陽根。驚異的な自然の造形。伝説を聞くまでもなく、この立神岩が信仰の対象となるのも頷ける。
その向こうに大きく海へ突き出した崖が新川鼻。向かって左側すなわち南側沖合い100m、水深25mほどのところに海底遺跡が沈んでいる。
陸にあったものが海に沈んだものと言われても、海岸線を見れば不思議ではない。人工物か自然の造形なのかは大変興味がそそられるのであるが、残念ながら探しているハイドナンではない。東西50m、南北150mという遺跡とすれば巨大だが、島としては小さ過ぎるし、それに近過ぎる。
長命草のTさんを始め、民族資料館のIさん、教育委員会のMさん、観光協会のAさん、民宿ハイドナンの女将さんなどから、南の島が出てくる民話や、過酷な人頭税から逃れるために渡った家族がいたという「実話」は聞いたが、いずれも私の浪漫心を満たしてはもらえなかった。
与那国は言葉や文化が他の島と明らかに異なる。meabyさんがスナックで仕入れた情報によると、単語によっては、フィリピンと同じ、あるいはベトナムにも似た単語があるという。そして、ここは、黒潮の本流がぶつかる島であること、それらを元に、またしても妄想的仮説をひとつ。
島人とは異なる文化を持った人々が黒潮に乗ってやって来た。巨石を動かし、加工してしまうという島人の常識を超越した技術を持った人々。与那国の住人は、彼らを神様として受け入れた。南にある「神様」の故郷、夢の島。それがハイドナンであり、ニライカナイ…
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