絶海の孤島の哀愁極まる名曲 〜「どなんスンカニ」

「遊びションカネ」、「多良間ションカネ」、「与那国ションカネ」と、琉球弧の島々には「ションカネ」とつく唄がいくつか存在しています。
「ションカネ」の意味は「どうにもならない、しょうがない」という説、「まったくだ、その通りだ」とする説、諸説があり本当のところ、どれが正しいと決めることはできません。
なかでも「与那国ションカネ」は哀愁極まる名曲として広く知れ渡っています。
唄の舞台はその名の通り、絶海の孤島である日本最西端の地・与那国島。
別離の情をうたった抒情歌は、土着の「どなんスンカニ」をもとに八重山の士族が手を加え、節歌として洗練されたものと言われています。
名高い「与那国ションカネ」の元歌とされる「どなんスンカニ」。
『恋ししまうたの風』第7回は「どなんスンカニ」の生まれ故郷、与那国島へ旅します。
深い紺碧の海に囲まれた日本最西端の地・与那国島

与那国島は周囲約27.5km、面積約28ku、人口1,618人(2011年8月現在)、外部を拒むような険しい断崖の海岸線を有する小さな島ですが、宇良部岳、久部良岳、ドナン岳などの山岳があり、小さいながらも起伏に飛んだ景観を楽しむことができます。
日本で最後に沈む夕陽を見ることができる与那国島は石垣島まで127km、隣国の台湾まで最短距離でわずか111km。
お天気に恵まれれば肉眼で台湾を確認することができる、まさしく国境の地であります。
飛行機が行き交う今でこそ那覇から直行便で90分、石垣島からは30分と、その距離は近くなりましたが、そのむかし、渡ることが厳しく難しい“絶海の孤島”でありました。
最西端の地に降り立つと、沖縄諸島とも違う、宮古諸島とも違う、八重山諸島とも違う風を感じます。
例えば、「ありがとう」を沖縄本島では「ニフェーデービル」、宮古諸島では「タンディガータンディ」、八重山では「ミーハイユー」、与那国では「フガラッサ」と言うように言葉もまったく違います。
深い紺碧の海に囲まれている国境の島は、
“独自の精神性が培われて来たのではないだろうか”
と思うような“何か”を感じさせる不思議な魅力があるのでした。

