宮古島・友利の「なりやまあやぐまつり」

なりやまあやぐは、宮古を代表する民謡のひとつ。
その旋律がゆったりしていることもあって、
三線の入門歌として、広く唄われている。
しかし、その歌は、プロをもってしても
「満足に歌えることはない」
と言わしめるほど、
奥が深い。
【歌詞】
一、サーなりやまや なりてぃぬなりやま すぅみやまや すぅみてぃぬ すぅみやま
イラユマーン サーヤーヌ すぅみてぃぬ すぅみやま
二、サーなりやま参いってぃ なりぶりさます゜なよ すぅみやま参いってぃ すぅみぶりさます゜なよ
イラユマーン サーヤーヌ すぅみぶりさまっす゜なよ
三、サー馬ん乗らば 手綱ゆゆるすなよ 美童屋行き 心許すなよ
イラユマーン サーヤーヌ 心許すなよ
(大意)
一、慣れているヤマへ行っても染まってはいけませんよ
二、慣れているヤマへ行き、女性に惚れてしまって 仕事をしなくなってはいけませんよ
三、馬に乗ったら手綱を許してはいけません。 美しい女性の屋敷へ行っても心を許してはいけませんよ

沖縄民謡の超入門編として、南の島々の“しまうた”を訪ねて、歌詞と込められた意味、唄の背景、島人の唄への想いなどをお届けしております、2011年からスタートした島唄連載『恋ししまうたの風』。
6月にお届け致しました宮古島の代表的な島唄のひとつ、「なりやまあやぐ」取材の際に、今年で6回目を迎える「なりやまあやぐまつり」の存在を初めて知りました。
「なりやまあやぐまつり」は“先人達が残した文化遺産を継承・発展させること”を趣旨とし、「なりやまあやぐ」発祥の地・友利集落の方々が中心となって2006年から年に一度開催されています。
ステージは友利イムギャー湾内の海の上。客席は砂浜。
海上ステージの周囲、客席の砂浜、地元の方が「ウガンヤマ」と呼ぶステージの後ろに位置する標高30数メートルの小高い山まで、そこかしこに一千本のロウソクが設置され、とても幻想的なステージになると伺っています。

まつりの一番の目玉は「なりやまあやぐ大会」。
出場者たちが「なりやまあやぐ」を唄い、審査委員の方々が点数をつけて、優秀な唄い手に賞を贈ります。
少し乱暴な言い方をすれば、「なりやまあやぐ」の“のど自慢大会”とでも言いましょうか。すべての出場者が唄うのは、
「なりやまあやぐ」だけなのです。
「ナークニー」だけを唄う「ナークニー大会」、「とぅばらーま」だけを唄う「とぅばらーま大会」、「小浜節」だけを唄う「小浜節大会」、「どなんスンカニ」だけを唄う「ドゥナンスンカニ大会」など、沖繩県内には“ひとつの唄”を唄い競う大会がいくつかあります。「なりやまあやぐ」も同じく、それだけ広く親しまれ、愛されているという証拠なのです。
<参加者の声>
・昨年のまつりを観て、その雰囲気が良く感銘を受け、今回どうしても「出場を!」と決めた。
・58歳、3回目のトライです。
・今年7月から仕事のために宮古島に来ました。練習は三線を始めて2ヶ月目です。
・昨年のリベンジをしに来ました! 予選を突破したいです。
・今年、優秀賞を取りました。
・琉球民謡及び八重山民謡歴10年。宮古民謡歴4年。
・綺麗な海の舞台で歌いたいです。
・私は砂川出身で、隣の部落である大きな行事で、おばあちゃんやおじいちゃんに聞かせてあげたいと思い応募しました。
・昨年は宮古島まで行ったのですが、台風で叶いませんでした。今年はどうしても大好きな「なりやまあやぐ」を力一杯歌いきりたいと思います。
・目指せ!! 優勝!!
・第1回のまつりを観てから、いつか挑戦してみたいと思っていました。
・今年こそ、あの舞台に立ちます!!
・長年、優良なサトウキビを栽培をすることに頑張ってきました。ここで子供や孫達に、サトウキビ栽培のほかにも頑張っている姿を見て欲しいと思い出場しました。
〜 「第6回なりやまあやぐまつり」プログラムより抜粋 〜
実は、大会もコンクールも未経験の私ですが、
大胆にも「第6回なりやまあやぐ大会」に、参加させていただくことになりました。
初参加の私にとっては、完走することを目指すマラソンに参加することと同じです。
参加することに意義があり、上位を狙うのではなく、最後まで唄い切ることが目標。
今回の『恋ししまうたの風』は【番外編】として、2011年9月11日(日)に宮古島・友利で開催されました「第6回なりやまあやぐまつり」に参加した私の体験レポートをお届け致します。

