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景勝地万座毛の近くにある恩納酒造所を訪ねた。
事務所を見渡すと気になる写真を見つけた。それは、南極の昭和基地の写真。よく見るとそこには恩納酒造の泡盛「萬座」が写っているではないか。???
「社長さぁん、ほわっと いず でぃ〜す?」
と、尋ねてみた。
「ん? あ、これね、数年前、恩納村の出身者が南極の越冬隊員に選ばれたんだよね。それで、極寒の地で泡盛が熟成するのかどうか確かめるために置いて来てほしいと頼んだわけさ。」
「おおお、壮大な夢と浪漫ですね。するってーと今ごろは、答えが出ているのですね〜」
「と思うだろ、でもよ、ないわけさ」
「へ?? ほわ〜い?」
「20本持っていってもらったんだけどさ、極寒の地で酒発見!
となりゃ1本くらいはいいだろう、ってことで飲んでしまう。
あ"〜、んめ〜! まだあるし、もう1本くらいいいだろう、あと1本だけなら・・・ ・・・ ・・・〇 △ × □ !
と減っていって、しまいには全部飲まれてしまったんだとさ」
「ありゃりゃ」
「だから、南極で泡盛が熟成するかどうかは今もって謎のままだわけさ」
「人の夢と書いて 儚い(はかない)と読む、か」
「ね、社長。」
「しかし、越冬隊員の気持ちもわかるような気がしますね」
「そうだな、俺でも飲むはずよ、仕方がないさね…」
泡盛「萬座」はオーロラのごとく、極寒の地で越冬隊員の頬を朱に染めたことであろう、きっと。
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