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「美ら島物語」メールマガジン「ちゅらしまニュース」発 泡盛コラム


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文・森山 卓


vol.40 『あわわ! 社長の大発見!』・・・新里酒造

沖縄最古の蔵元、新里酒造。弘化3年(1846年)首里赤田で創業だから160年近く、泡盛を造りつづけていて、現在は沖縄市に酒造所がある。
メインのブランドは「かりゆし」という名の泡盛。
かりゆしとは沖縄の言葉で、めでたいことを言い表す言葉。宴の席に欠かせない酒になるようにという願いが込められている。
最近は、「美ら島(ちゅらじま)」という銘柄の泡盛も沖縄以外の全国で発売されている。この泡盛は度数25度、低温で発酵させ低温で蒸留しているから、爽やかなキレと、香りが楽しめる泡盛だ。最古の蔵元が持つ自信と培われた技術の結晶とも言える素敵な泡盛。
(個人的に、美ら島という名前も、なんだか親しみを覚える。)

そんな新里酒造の現社長「新里修一」氏と、何度か酒宴の席でご一緒し、楽しく泡盛を飲ませていただいたことがあるのだが、実は新里社長、すごいお人だということを、最近知った。
新里酒造の社長に就任する前は国税事務所の鑑定官だったのだが、その在職中に泡盛業界にとって画期的なものを発見、開発した人だったのだ。その画期的な発見・開発というのは、『泡なし酵母』。

泡なし酵母とは、従来泡盛作りに用いていた「泡盛1号酵母」という名の酵母の中から60億分の1の割合で存在するものらしい。
新里社長はその中から泡なし酵母の分離に成功し、研究を重ねて実用化した人だったのだ。

泡盛は米を蒸し、黒麹菌を撒き、40時間前後(酒造所によって時間は違う)寝かせた後の仕込みで酵母菌を入れるが、従来の酵母菌だと酵母が活発に活動するほど泡が立ち、容器から溢れたりして、付きっきりでかき混ぜたり、仕込み量を減らしたりしていたのだ。
しかし、この泡なし酵母のおかげで泡の管理の煩雑さから開放され、仕込み量も増えた。また、この酵母を用いると、アルコールの生成が早く、雑菌汚染の割合も低くなるため、アルコール取得量が増えるという、まさにありがたい酵母菌だったのだ。
後にこの泡なし酵母泡盛は101号酵母と命名され、県内のほとんどの酒造所で使用されるに至ったそうだ。

新里社長がそんな偉大なお人とは知らず、酔っ払っておっちゃん呼ばわりしてたような気がするけれど…。
ま、でも、なんくるなんくる。社長〜、また楽しいお酒、飲みに連れて行ってくださいね〜。

※沖縄県内では新里酒造のテレビCMが放送されているけれど、実は
 新里酒造の専務(社長の弟さん)が出演しているのです。
 沖縄へ来てテレビから「かり かり かりゆし ♪」という声が
 聞こえてきたら、じっくりと見てみてくださいね。
 かっこいいおにいさんが、板前さんの格好をして登場しますよ。

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