
たまーに、泡盛は焼酎じゃないと言う人に出会ったりするが、泡盛は酒税法上では焼酎乙類だ。
しかし、この甲類、乙類という呼び方では、「甲」が上で「乙」が下だとの印象を受けかねないということで、乙類の業界で要望を出した結果、焼酎乙類は 『本格焼酎』と表すことができるようになった。
しかしこれだけでは泡盛が焼酎の元祖であり、また沖縄独自の酒であるという誇りが伝わらないと、泡盛業界で申し立てを行ったところ、1983年9月に『本場泡盛』と表すことが認められたのだ。
『本場泡盛』とは、1.米を原材料とし、2.黒麹菌を用い、3.全麹仕込みで、4.一度だけの蒸留で造る酒。という4つの「泡盛の定義」に、もうひとつ、「沖縄で造った泡盛」という条件を加えたものである。
だから、製法はまったく同じでも、モンゴルで造られている『響天』という泡盛は、本場泡盛とは表せず「内モンゴル産泡盛」と表記している。
泡盛の原料米は、現在はタイ米(インディカ米)が使われているが、その経緯はいろいろとある。タイ米にしようと拘った訳ではなかったのだが、結果的によかったことがある。熟成時、香味成分であるバニリン酸が一番多く生成されるお米がタイ米であるということが、後々の研究結果で明らかになったのだ。古酒の芳香を醸し出すために最も適したお米であることがわかった。泡盛の謎がひとつ解明されたわけだが、古酒熟成のプロセスについては、いまだにミラクルな領域らしい。
ミラクルと言えば、黒麹菌だってかなりミラクルな存在だ。
しかも沖縄が大・大・大好きらしい。なぜならば昔、泡盛菌を本土へ持っていったところ、「ひーさよ(寒いよ)」と言って怒ったかどうかは知らないが、突然変異を起こし、白い麹菌に化けてしまったのだから。
おれ、沖縄でなきゃ泡盛にならないんだぞ!って抵抗したのかもしれない。
しかし、この白麹菌の出現によって、本土でも焼酎が造れるようになったのだから、泡盛は本土の焼酎の生みの親でもある。
ちなみに、今では沖縄と同じような環境が科学的に作れるようになったので、本土でも黒麹菌は繁殖可能となってはいるが。
第二の人生を沖縄で送りたいと願う人も多い。
この地球上のすべての生き物にとって生きやすい、過ごしやすい快適な環境が沖縄にあるのかもしれない。
沖縄に生まれ育ってよかったと思うのは黒麹菌も人も同じなんだろうな。
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