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僕は今回、「ホテルよしざと」を手配してもらっていた。島内一のホテルとして設備が整っており、綺麗なホテルであった。チェックインをさっと済ませ、釣りに出掛ける用意をし始めた。急遽、仲田君のお父さんが船を出してくれるという事なのである。直ぐに海に出られる格好になり、テンションが上がっているのが十分わかる。そんな時は、何をするにも凄く早いのである。
| 僕らはもう一度軽トラックに荷物を積み込み、港へと向かった。南大東島の港は以前はクレーンで船を吊るしていたのであったが、僕らが見た港は出来立てホヤホヤであろう、まだ真新しいコンクリートが打たれている新品の港であったのだ。ちょっと面食らいながらも、僕らは言われるがまま、船へと乗り込んだのであった。 |
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製糖工場に勤める仲田君のお父さんは、大きなウネリをさっさと避けながら港から出て行く。出入口は風の方向と潮の流れで波が立ちやすくなるのは、僕も見て直ぐわかった。その波をさっと抜けてすぐのところがポイントだという。そう、港を出て直ぐ、ここがポイントなのだ。 |
夕方近く、太陽は傾き始め、西日が当たっている。オレンジ色に写る島を見ながらキャストをし始めたのであった。
ここで狙うのはトレバリー(GT)とキハダマグロ。島全体がパヤオとなってマグロが付いていると教えてくれた。トレバリーを狙う大きなポッパーをキャストし、スプラッシュを出しながら魚を誘っていく。さて、出るのだろうか、どうだ、どうだ…。
キャストしたルアーに生命感を持たせる様にアクションをつける。フィッシュイーターであるトレバリーやキハダを狙うには、いかに刺激的に誘ってやるかが、ルアーマンのテクニックの見せどころなのだ。喰いついて来い、水面まで出て来い!! そんな想いでアクションを続ける。
「出た!!」仲間の永田直幸君が両手両足を硬直させふんばり、魚とのファイトが始まっていた。トレバリー? 何? 本人も魚がルアーにアタックしてきたのは見たのだが、魚種の判別は出来ていない。やりとりを見ていた仲田父さんが言う。「単調だからマグロだな」。船の下まで魚は寄ってくるのだが、そこからが長い。大きな円を描くようにぐるぐる、ぐるぐると回り始める。これがマグロの一番の特徴だ。
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黄色いフィンが見え、水面で一発ギャフを打ち、船へと上げる。18s。良型だ。なんとなんと、港から出て直ぐのところでこんな魚とのファイトが出来るなんて。
この一本でこの日はストップとなったのだが、とんでもないスタートとなったのだ。その夜、さっそくキハダマグロを肴に島の人々と大いに笑い、語らい、長い夜となったのであった。
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