「こんにちは。今日からお世話になります。 美ら島物語編集部の米澤 哉江です。」
この瞬間から、私のスタッフ生活が始まった。
トライアスロン事務局は、嘉数局長、比嘉次長、下地さん、前津さん、デビット、小底さん、多宇(たう)さんの7人である。
トライアスロン当日も含め、事務局の電話は常に鳴っていた。局員の方は本番が近づくにつれ、会場設営などで日に日に忙しくなっていた。その為、局員は現場に出ている事が多く、事務局にいる時間が少なかったので、私も電話応対をしていた。また、事務局は人の出入りも激しいので、いつもバタバタしていた。
そんな忙しい中、比嘉次長は時々歌をくちずさんでた。
それがけっこう私は好きだった。次長の歌が聞こえる。ちょっとパソコンから目をはずす。周りにいる人の顔が見える。次長の顔を見る。笑ってる。あたしも笑う。そして、パソコンに目を戻す。これは一瞬の出来事なんだけど、ゆっくりである。矛盾しているのだが、ゆっくりなのである。
仕事って人それぞれいろいろなやり方があると思う。私は、今までの自分の仕事のやり方を振り返ってみた。沖縄に来て約半年、社会人1年生の私にとって、日々の出来事はすべて新しく、毎日が勉強である。たった半年だけれど、いろいろ経験したし、自分なりにがんばっていると思っていた。だけど、それはひとつの事に夢中なだけだったかもと思った。そう、ひとつの事しか見えていなかったのだ。私には、周りを見る余裕がなかった。それに気付かせてくれたのは比嘉次長だった。
次長のまわりにはいつも笑顔があった。 |
|