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今村治華「モノガタルオキナワノモノ」
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第8回 石垣島 わら、の鍋敷き 松原タマさん 沖縄を伝える〜モノ〜

◆1 椅子を造る

まもなく流血する夫

 

板と棒を選び、

脚となる棒状の角材をしっかと握り、

この上端を小刀で削るも大層硬く。

琉球松は、硬いのです。

これを、残り3本分繰り返すと思い至ったころあいで、 なんということに手をだしてしまったのだろうと後悔の気を発する夫。


 

まもなく、作業場には息苦しいばかりの緊迫感が満ち、
子供からみれば、一括してオジサンといわれるであろう年齢の、
男性参加者5名が黙々と手を動かす作業場には、
息苦しいばかりの緊迫感が満ち、


はためには、もう少し和やかな雰囲気でやればいいのにと、
少々おかしくもあるものの、
ますます真剣な雰囲気に包まれていき。

と、小刀で流血する夫。


それから座面となる板の四隅に穴をあけ、 さきほど
削った棒をさしこみ、 上からくさびを打ち、 ようやく4本足の椅子の姿に。

ここで安堵したのもつかのま、
脚の長さを切りそろえ、全体にサンドペーパーをかけるのですが、
ざざっとかけ手を止めると、
もっとかけましょう!もっときれいになりますから!

と発破をかけられ。

で、かけまくると、次第に木肌はするするに。

そうしてうっとり眺めていたら、 もっともっとかけましょう!
とにこやかに、 けれど裏腹の渾身の力をこめ、自らかけてみせるのです。

それでふたたび5名は励み、 ときどき手をやすめ、 椅子をみつめ、
触れるその顔は皆、いとおしげで満足げで。

同じ椅子だけど、異なる椅子

仕上げにと木肌に油を塗りこみようやく、 子供用の椅子がひとつ、完成。
板に棒、工具も用意され、 場面ごとに手を貸す講師がいて、 それでも大の男5人が朝9時半集合で作り始め、 脚があるだけの簡素な椅子が完成したのは、16時半過ぎのこと。

 

明日は、机を造ります。

 

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(2011.05.19.up)
美ら島物語「モノガタル オキナワ ノ モノ」第9回 沖縄本島「大工。そして木工作家」古我知毅さんさん
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