当時はまだ、世界遺産の登録もまだだった勝連城跡。
あまり整備もされていない城跡に一人駆け上り、風の声に耳を傾けては、古からのメッセージをキャッチして見えない相手を前に自問自答する日々の繰り返し。
逆臣の汚名を着せられた、阿麻和利という偉人(おとこ)の真実の姿を、歴史の光に隠された阿麻和利の本当の心を、持てる想像力の全てを駆使して描き出そう。
僕は、そう心に決めていた。そして、その手懸かりは、きっとこの城(ぐすく)にある、そう信じていた。
息を弾ませながら辿り着いた「勝連城跡」の天辺、そこはまるで「天空の城」。
見晴らしの良い「一の郭」から見える大海原を眺めなら、「肝高く生きる」ということの意味を噛み締める。
悪役にしろ、英雄にしろ、その名前が550年間余りも語り継がれてきたことへの素直な感動。
|