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沖縄を伝える〜歴史〜南島詩人・平田大一 歴史探訪シリーズ「天然島人〜島を歩く、歴史を歩く」

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第15話/「南島奇譚の夜〜南の島の怖い話し」
沖縄を伝える〜歴史〜


 幼い頃、島に伝わる怖い話を聞くのがとても好きだった。とくに、親父が話す幽霊の話しは「自分」が見た!という、話しだからもの凄くリアルで怖い。僕の祖母もよく見える人だったらしく聞いた話で、最も怖かったのは「ソレに昼間に遭遇した話し」だ。

 


 …祖母が若かりし頃、用事を済ませ帰宅する道の途中に、ずらりと「ソレ」が横並びで立っているという。無言で行く先を阻んでいる間を、通り抜けて行こうとするといきなり祖母の足を引っ掛けて転ばしてくる。立ち上がっては、転ばされる、起き上がってはまた押し倒される。やがて膝は血まみれ、泣き泣きやっとの思いで家に辿り着いたというのだ。

 霊とか、お化けというと「夜」のイメージがあった僕にとってこの「昼の霊」の話は、何だか不思議な怖さがあった。

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 親父の怖い話は青年時代、夕方、畑の作業を終えて帰宅するときのこと。

 当時、島では殆んどの家で農耕用の馬を飼っていたらしく、親父も自慢の真っ白い馬を引いて夜道をとぼとぼと歩いていたという。すると、手綱を引く馬の動きに異変が起きた。突然、見えない暗闇に向かって激しく嘶(いなな)き、前足を高くあげて前進することに抵抗するというのである。馬の豹変にただならぬ雰囲気を感じた親父が向かおうとしている村の方角に目をやると、人の体ほどある大きな火の玉が、道の上をゆらゆらと漂いながら近づいてくるではないか…。「うわ〜〜〜ッ!」と腰を抜かす親父。白い馬は、更に激しく声を荒げると口から白い泡をぶくぶく出しながら、手綱を握る親父の手を千切らんばかりの勢いで嘶いている。すると、その大きな火の玉は、動けず尻餅をついたままの親父の目の前を、ゆらゆらと浮かびながら、ゆっくりと通り過ぎていき、やがてあるお墓の前まで来ると今度は突然…消えた。

 


  命拾いした親父は、馬にまたがると一目散に村の方角に向けて奔らせた。どうやって、自分の家まで辿り着いたか覚えていない。汗びっしょりのまま、納屋に興奮冷めやらない馬を必死の思いで繋いでいると、血相を変えた親戚の人が「隣のお家のおばあちゃんが、今!亡くなったッ」と、叫びながらとびこんで来た。
  …後で気がついた。火の玉が消えたお墓こそ、まさに、その門中のお墓だったという。それからしばらくの後、その白い馬も死んだ…らしい 。

 

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 あの世の使者としてのシマ梟(ふくろう)は島の言葉で「ツククル」と呼ばれていて、家の中に入ってきて仏壇の位牌にとまったら災いの兆しだから追い払いなさいとか、カラスの子どもは、たまたまでも拾ってはいけない、利口な鳥「カラス」はわが子を拾った人の顔をず〜っと覚えていて、執拗に追いかけてくるのだという。それも、一羽どころではない、群れで!どこまでも…。不気味な鳴き声で飛び回るカラスの群れを見たことがあるが、あの島の人はその後どうなったのだろう…。気になって仕方が無い。

 
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(2009.06.08掲載)


美ら島物語天然島人〜島を歩く、歴史を歩く「南島奇譚の夜〜南の島の怖い話し」

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