(起動)
飛行機から見下ろすと、そこには深い青色の海と島は平坦な島が見える。
ここは、東京の南西およそ2000キロメートル、沖縄本島と台湾のほぼ中間に位置する宮古島。
「本当に便利な時代になったよ、、、」
あちこちの島でオジィ、オバァとの付き合いが多い私は、よくそう聞かされる。
「昔(オバァの子供時代)は、水汲みは女子供の仕事。「サバオキ」を、一日13往復したもんさ〜」
亜熱帯性気候に属し、年間平均温度23度、湿度80%、雨量2200mmと高温多湿な宮古島は、古来より「水の乏しい島」と言われてきた。
でも、現在の宮古島では、それを感じる事がほとんどない。
サバオキとは、宮古島本島から、フェリーで15分ちょっとの島「伊良部島」の北区の集落「佐良浜」地区の人々の命を支え続けていた井戸の事。目のくらむような高さの断崖絶壁の眼下にある井戸へ下りる階段数は、およそ130段。
断崖絶壁のこの崖を子供が降りて、水を汲んでいたなんて、、、、。
今の時代、水道をひねれば、すぐに水は出てくる。
私たちは、水、食べ物が無くては生きて行けない。そんな当たり前の事を感じる機会がなくなってしまっている私には、ショッキングな事だ。
この島の水事情が知りたい。そんな謎解きの旅に今回は出かけて行った。 |